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【新・関西笑談】大阪仲間ぐらし(2)元NHK解説委員 村田幸子さん(産経新聞)

 ■勉強会は結成したものの… 解散寸前で出合った理想の住宅。

 村田 最初はまったくの夢物語だったんです。50代はじめころでしょうか。仕事を通じて知り合った大阪の田矢きくさんと、東京の私の友達でよく旅行をしていたの。そこで将来こんな風に気の合う仲間で一緒に住めたら楽しいわねえ、とまあ茶飲み話をしていた。

 −−それが現実味を帯びたのはいつですか

 村田 2002年ですね、田矢さんと私と今度は市川禮子さんと遠野に旅行したとき、またそんな話が出た。市川さんは兵庫県下で先進的な老人福祉施設を運営している社会福祉法人理事長で取材を通じて知り合った方ですが、その市川さんが“それ実現させましょうよ”とのってくれた。3人がその気ならできるかもしれない、ということで正式に勉強会を作った。「老いの住まいを考える会」。口コミで仲間を募り、場所は市川さんのところの「あしや喜楽苑」(芦屋市)をお借りしたので、そのとき関西に比重が移ったのかな。

 −−何人くらいでしたか

 村田 はじめは十数人いたでしょうか。でも、何回かやっているうちに温度差が出てきたんですね。老後を気の合うもの同士で暮らすという生き方には興味があるけれど、夫がいるとか、資金に無理があるとか。それで勉強会はいったん解散し、「私は入る」という人だけでグループをつくり直しました。

 −−それが?

 村田 2004年。それから具体的に家づくりが始まりました。場所はどこがいいか、どんな建物がいいか、実際に土地探しも始めて、ずいぶんいろんなところを見に行きましたよ。

 −−そのときのイメージは自分たちで家をつくる、だったんですね

 村田 そう。一緒に住む人たちが協同でつくる集合住宅、コーポラティブ・ハウスのイメージですね。でも、そうなるとある程度の広さがいる。私たちがまたいろんな条件を出すわけ。便利で駅に近いところがいい、共有スペースを作りたい、安くするために定期借地権つきがいい、などなど。実際に図面を引くところまで行ったこともありましたよ。でも土壇場になって地主さんに売れないと断られ泣く泣く建築家にキャンセル料を払ったこともありました。もう待てないと自分でマンションを買って抜ける方も出てきて、もうこれは無理だろうと解散を決めました。

 −−えっ、また解散?

 村田 忘れもしない2007年の10月。足かけ4年やってつくづくわかった。私たちが求める土地はとても私たちには手が出せない。甘かったと。その年のクリスマス会をもって解散しましょうと決めたところで、このマンションに出合ったのだから人生、不思議ですねえ。最後の粘りで私と田矢さんでたまたま武庫之荘の別のマンションを見に行った。それは2人とも気に入らず、だめだわね、とトボトボ駅に帰ったところでここの宣伝ティッシュをみたのです。私は用事があってそのまま帰ったのだけど、とりあえず見てくるわと田矢さんが行って、ここいいんじゃない、と。別のメンバーもそれぞれ見に行き、みーんな気に入った。村田さん早く見てこいと矢の催促で東京から飛んできました。

 −−何がよかったんでしょう

 村田 まず全戸南向きであること。駅に近いこと。定期借地権つきであること。3000万円から6000万円の間で自分の好きな部屋を選べる。みんなガンバッテ働いてきて、それなら払える。もうそれまでの苦労がうそのようにあっという間に決まって、クリスマス会は祝賀会になりました。(聞き手 石野伸子)

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